コピーライター・たかぽんのPICO体験記

自足な人・磯野政敏さん(2)「なぜ自分でやるのか? 人件費がいらないから。」

コピーライターたかぽんのスーパーフレッシュPICO体験記

ブレーキがない!?

「止まりたい」と思ったら、ハンドルから手を離すだけ。「え???」と思うくらい簡単に止まる。「握る」で動く。「離す」で止まる。たったこれだけ。

ワンちゃんの散歩より楽チン!!

「PICOを実際に使って、その感想を述べよ」と言われたものの、たかぽんは耕うん機を運転するのは生まれて初めて。おっかなびっくり触ってみたら、ものの5分で自由自在!何といっても「握る」で動き、「離す」で止まる超カンタン操作。
わっはっは! 耕うんは楽しいな♪

軽〜いエンジン始動

スターターのロープを引っ張ってエンジンスタート。軽いし、キックバックもない。エンジン音は思ったより低音で、耳障りな感じもないね。

おお!ハンドルを握るだけで動く!

本体から伸びるレバーを「走行」にセット。ハンドル部分のバーをハンドルと一緒に握ると、PICOはゆっくり動き出した。歩くより遅いくらいだからあわてることはない。車やバイクと違ってアクセル操作もいらないし、エンストの心配もない。

さぁ、耕すぞ!

レバーを「耕耘」にすると、爪が回転して土を耕す。この時、ハンドルにあるアクセルレバーを少しだけ開けてやると、力強く土を耕してくれる。でも進むスピードは変わらないから安心。

肩の力を抜いて“散歩”気分

最初は緊張してハンドルを握る手にも力が入りがちだが、ふと思い付いて片手を離してみた。なぁ〜んだ。PICOは独りでに土を耕しながら前進する。片手をハンドルに添えておく感じ。これなら犬を散歩させるより楽かも!

ふわふわの土が出来上がる

ハンドルを上に持ち上げて、PICOを進みたい方向へ向けるだけ。長いハンドルのおかげで軽く持ち上がる。「走行」状態でゆっくり前進しながら、自分が動いて向きを変えるだけでうまくいく。

方向転換もラクラク!

PICOが耕した土はとても柔らかい。足がふわふわと沈み込むほど、空気をたくさん含んだほくほくの土だ。これはお借りした畑の土の状態がとてもよかったこともあるが、手作業でこれだけ細かく、柔らかくするのはたいへんだと思った。

ワンタッチでエンジン停止

ハンドル脇の赤いボタンを手のひらでポンと押すだけで、エンジンが止まる。発進時や停止時の操作もそうだが、人の自然な動作にもとづいた操作性のおかげで、初めてでもまったくストレスを感じない。

■PICOは小さいのによく働く“おりこうさん”

「さわれば動き、離せば止まる、とってもおりこうさん」というのがPICOの第一印象。その仕事ぶりにはびっくり。長さ約20mを3畝、あっという間に耕してしまった。しかも土はベストの状態。手作業だと半日はかかるかも。終始、腰に負担のない姿勢でできるので、お年寄りや女性でも楽チン!折り畳んで車に積めるし、郊外に菜園を借りているという方にはもってこい。庭の畑にもPICOが1台あったらきっと楽しいですよ〜。

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自足な人

なぜ自分でやるのか?人件費がいらないから。(磯野氏その2)

磯野政敏さん

昭和10年、佐賀県鳥栖市生まれ。
49歳のとき勤め先の早期退職の呼びかけに応じ、退職。スペイン、マドリードのトレド芸術学校で半年間スペイン家具の製作や絵画を学ぶ。帰国後、家具作家として現在に至る。

最初に建てた「アトリエ」。内部には磯野さんらしさが溢れ、アーティステッィクな雰囲気が漂います。

「別荘」の前で。

ブロックを積む作業も、ひとつひとつ丁寧にこなしていきます。

ブロックで組んだ基礎部分。

怪我をしないように‥‥。奥さんがくれたお守りをいつも身に付けています。

昔から憧れだった西欧のデザインを取り入れた家作り

スペイン家具を製作するかたわら、こだわりの家作りを楽しむ磯野さん。その初めての建築は、家具作家としてデビューするずっと前の、30歳代後半の頃でした。自宅の駐車スペースに建てた2階建てのアトリエです前回の記事と写真をご参照ください)。基礎工事も含め、かかった費用は材料費の70万円。今も家具製作の作業場と音楽鑑賞や絵画のアトリエとして使っています。これを見た知人から「私にも離れを作ってくれ」と頼まれて作ったのが、2軒目の家作りでした。

62歳のとき、息子さんが自宅から車で15分ほどのところに土地を購入。「じゃあ俺が家を作ってやる」と磯野さんは胸をたたきます。まず取りかかったのは、泊まり込みで作業するための“小屋”作りでした。本業の空き時間を有効に使い、集中して取り組みたかったのです。小屋とはいえ、「ただの物置ではもったいないので、ヨーロッパの木造建築をひもとき、念を入れて作った」というだけに、西欧のカフェを思わせる瀟洒なたたずまい。上棟式は息子さんと2人で。玄関には“1997 Masatoshi Yasuhiro Isono”と書かれた記念すべきプレートが掲げられ「別荘」と呼ばれています。母屋が完成すれば、ここは最高のゲストハウスとなることでしょう。

4棟目となる母屋は昨年6月着工、今その規模がうかがえるまでになりました。総床面積40坪。1階部分はコンクリートブロックを積み上げた壁構造で、その上に木組みの2階が乗ります。もちろん仕上がりは西欧風。「家具を含めると、あしかけ3年はかかる」と磯野さんは見ています。焦らず、丁寧に取り組む姿勢は、本業の家具作りに共通しています。

アーチ型の石組みが印象的な玄関に取りかかっている磯野さん。
出来上がりのイメージに向かって、着実に作業は進んでいます。

プロの3倍時間をかければ、たいていのことはできる

自分の力で家を建てる…多くの人が一度は夢見るロマンではないでしょうか。しかし、現実的には乗り越えなければならないさまざまな課題があります。その心得を、磯野さんに尋ねてみました。

「プロであってもアマチュアであっても、使う材料は同じ。違うのは腕と経験なんですね。プロの3倍時間をかければ、たいていのことはできる」。
こう聞くと、やれそうな気持ちになりますが、全くの素人が挑戦するにはこれだけでは難しいでしょう。磯野さんには長年の家具作りの経験があります。情熱や粘り強さといった精神的な強靱さは磯野さんならではのものでしょう。磯野さんは、家作りを手伝いたいという人には、“くれぐれも丁寧にやってくれ”と念を押すそうです。

それにしても、1棟ならず4棟まで…磯野さんをハンドメイドの家作りに駆り立てるものは何でしょう。

「建物は人件費が多くを占める。自分でやればそれがいらないわけです。3棟目は、井戸の掘削を別にすると、ファミリーカーを買う程度の金額ですみましたよ」と、こともなげ。磯野さんにとって家作りとは、大きな家具を作るようなものかもしれません。

「前進あるのみ。後ろに引きずるのは経験だけ!」と、磯野さんのモノ作りを通した『自足の生活』は力強く進行中です。