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スイカ農家 熊本県
小佐井 敏成さん

日本一のスイカ生産量を誇る、熊本県の植木町。ORECが開発している「種なしスイカ花粉」を使って種無しスイカづくりをされている小佐井さんを訪ねました。


農業は、楽しい
「考えてみたらスイカづくりを始めて50年。もう半世紀ですね。高く売れる時代もあれば、台風や雪害で本当に苦しい思いをする年も、たくさんありました。」高校卒業後すぐに実家の農家を継ぎ、後継者育成基金の助けを借りながら、一棟また一棟とハウスを建て規模を拡大しながら奥さんと二人三脚で歩んできました。国外から知らない害虫が渡ってきてなすすべもなかった時、立て続けにきた大型台風でハウスが倒壊した時、それでも小佐井さんは農業に向き合うのを辞めませんでした。

「自分の頭で考えないと、農業はできません。習ったことをそのままするのではなく自分でどんどん応用させていく。だって自然が相手だからね。何度自然に叩きのめされても、こんなことで負けるか!という気持ちで、よーしじゃあ次はこうしてやろう、ああしてやろう!と、何歳になっても、毎回毎回が挑戦です。だから、農業は楽しいんです。」

新しいことに挑戦するのが大好きで「若いときは好奇心の塊みたいだった」と笑う小佐井さん。蜂交配を仲間内で最初に始めたのも小佐井さんでした。「時間帯、温度や湿度で蜂がどういう風に動くのか、じっと観察して、他の地域で先にしているところにも勉強に行きました。」自ら学び、少しずつ工夫を重ねて、気づけば周りの人から教えてほしいといわれるようになっていきました。その姿勢は今でも変わりません。
「50年でずいぶんスイカの栽培方法や、農業自体の技術は変わりました。昔に比べると本当に便利になりましたね。でも、自分の目でしっかり見て、自分の頭でしっかり考える。昔も今も、それが一番大事なことです。」

種無しスイカとの出会い
ある日、試験栽培などに協力しているメーカーの知人から「おもしろいものがあるよ。小佐井さんやってみないかい」と声を掛けられたのが、小佐井さんとOREC種無しスイカ花粉との出会いです。受粉花粉を変えるだけで、種が無くなるらしいよ、と。なんでも、自分でやってみたい性格から、すぐに取り寄せて試験栽培を開始します。

スイカは食味が命
種無しスイカに初めて挑戦して小佐井さんが驚いたのは「なんといっても食味が良くなる」こと。
「糖度を売りにするスイカが多いけれど、スイカの美味しさは糖度だけじゃない。食味が命なんです。ただ糖度が高いだけのスイカと、この花粉で作った種無しスイカを小さな子供に食べ比べさせてみたら一発で分かりますよ。反応が全く違うんだから。」この花粉ひとつで、どんな品種のスイカでも種無しにできるだけでなく、食味が良くなる。これが、この花粉の最大の魅力です。「今年も、孫に食べさせるのが楽しみですね」作業する横顔に大きな笑顔が浮かびます。


スイカ農家 熊本県
小佐井 敏彦さん

自分がやってやろう
スイカ作りをする両親の背中を見て育ちながらも、農家の道には進まず、学校で農業を教えていた敏彦さん。「自分だったらもっとこうできるんじゃないか」と年々強くなる思い。学校を離れて農業を始めてから、10年が経ちました。「教えるよりやっぱり自分でやってみたくなったんですよね。」そう言って照れくさそうに笑います。

お客さんが求めているものは何か
敏彦さんの目指す農業、それは「食べてくれる人が喜ぶものを作る」ということ。
「スーパーの棚にスイカが並んでいる。でも、買う人は、何十種類もあるスイカの品種の違いなんて、きっと分からないでしょう。種があるか無いか、そういう分かりやすい価値が求められていると思うんです。」
昔と違い、甘いものが世の中にあふれ、消費者のフルーツ離れが加速する今。
売り場で触れ合う一瞬の接点で、お客様においしさを想像で体験して手にとってもらえる。
敏彦さんが種無しスイカを選ぶ理由はそこにありました。

繁忙期の作業負担の少なさが最大のメリット
花粉で作る種無しスイカの栽培の特長を一言で表すと「種無し品種のスイカに比べ芽かきが少なくて済むこと」と言い切る敏彦さん。忙しい時期に芽かきに人手がかかると、パートを増やすなど、経費も嵩みます。
「三倍体のスイカの栽培は、樹勢が強く芽かきをし続けなければいけないので人手的にも負担が大きいですが、ORECの種無し花粉を使う栽培ではそれがない。交配のときだけ気をつければ、その他の栽培は何も変わりませんし、特に難しいこともありません。芽かきの少なさは、栽培上の大きなメリットです」 商品としてだけでなく、栽培をする中でもメリットがありました。そして、交配の際に気をつけるのは時間帯のみです。
「交配は、雌花に蜜が出る前の午前中に行います。種無し花粉があることで、天候が安定せず、思うように雄花が咲かない時もコンスタントに雌花への授粉、着果させられて安心です。冷凍花粉といっても解凍の手間は必要なく、冷凍庫から出してそのまま使えるため、特に難しい点もありません。」

自分が楽しいと思える農業を

農業の大変さに話しが及ぶと「親の農業を継いだから、最初から自分には、土地もあれば施設もある。新規就農した方の大変さに比べれば、自分なんて」と控えめな敏彦さん。
しかし、地盤があるからこそ、挑戦もできます。「同じものを作って売るだけじゃ、つまらないですから。常に、新しいものを提供できる、そんな農業人でありたいです」秘めた想いを胸に、目の前の仕事に真摯に向き合う寡黙な横顔が印象的でした。